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水産?環境科学総合研究科のHuynh Cong Khanhさんが、第61回化学関連支部合同九州大会優秀発表賞(日本農芸化学会西日本支部)を受賞しました

 水産?環境科学総合研究科 環境海洋資源学専攻博士後期課程3年のHuynh Cong Khanhさん(環境生物工学研究室)の研究成果発表が、2024年6月29日に福岡県北九州市で開催された第61回化学関連支部合同九州大会(日本農芸化学会西日本支部)で、優秀発表賞(ポスター発表)を受賞しました。
 受賞対象となった研究題目は、「Proline production in engineered Halomonas elongata」です。
中度好塩性細菌Halomonas elongata(ハロモナス)は、高塩濃度環境に適応するため細胞内の浸透圧調節や活性酸素消去、酵素などの生体分子の保護作用を有するアスパラギン酸系アミノ酸類のエクトインを適合溶質と生産することが知られています。

 Huynh Cong Khanhさんは、ハロモナスの高塩濃度環境適応能力に着目し、環境生物工学研究室で仲山英樹教授の指導の下、エクトインの代わりにグルタミン酸系アミノ酸類のプロリンを適合溶質として生産するハロモナスを創製することに成功しました。

ハロモナスは、バイオマス由来の多様な炭素源や窒素源を資化する能力に優れているため、環境生物工学研究室では、食品加工残渣や農林?畜水産廃棄物などの廃棄物系未利用バイオマスをエクトインやプロリンなどの有用アミノ酸類にアップサイクルするハロモナス細胞工場の開発を進めています。特にプロリンは、長崎県特産のブリの摂餌刺激物質であるため、本学が主導している共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)地域共創分野「ながさきBLUEエコノミー」の研究プロジェクトで取り組んでいるの低魚粉飼料の開発に貢献できると期待されます。こうした内容の発表が高く評価され、優秀発表賞を受賞しました。

日本農芸化学会西日本支部授賞式の記念写真(後列右端:Huynh Cong Khanhさん)

(出典:http://nishinihon.jsbba.or.jp/awards/20240629-2.html